作業療法学専攻

卒業生からのメッセージ
M.T. さん  長崎県・三原台病院勤務
これから入学を目指そうとしている多くの方が,作業療法士って具体的にどういった仕事なのだろうと疑問を抱かれるのではないでしょうか.作業療法とは,自分の「したいこと」,「しなければいけないこと」,「することを期待されていること」を再びできるように一緒に取り組むリハビリであると言われています.私は現在,回復期病院に勤務しており,患者さんの自宅復帰に向け,一緒にお互いの意見を伝えながら目標を設定し,その目標達成に向けて日々リハビリを行っています.退院後,患者さんにとってその人らしい生活を送っていけるかどうかは,我々作業療法士の手にもかかっており,患者さんの今後の人生を左右する責任感が伴います.しかしながら,患者さんと一緒に頑張った結果,目標達成した時に得られる喜びや,"あんたが私の担当でよかった,ありがとう"という感謝の気持ちを伝えられると,この仕事をしていて本当によかったと作業療法士冥利に尽きます.患者さんの人生に彩りを添える手助けを行う仕事,それが作業療法士だと思います.
E.Y. さん  長崎市障害福祉センター勤務
現在、私は幼児から中学生までのお子さんへの療育と支援を中心的に携わっています。子どもたちにとって、療育が安心して楽しめるように参加できるように遊びの要素を入れながら、必要な力や自信がつけるように活動を考えながら関わっています。また、子どもたちのそばにいるご家族の声を聴き、子どもたちを取り巻く環境(地域の園や小学校など)にも目を向け、他職種のスタッフと連携を取らなければいけません。子どもにあわせて活動内容を考え、地域資源を有効に活用するうえで、OTとしての『センス』が問われていると日々実感しながら、様々なことに向き合っています。 子どもたちには楽しく活動をしながら、「他者(ひと)が好き、自分が好き」という気持ちを持ってほしいと想います。その気持ちは、周りを受け入れ、自分らしく生きていく力につながります。私自身、人と関わることは好きですが、関わり方は上手でないと感じることが、よくあります。だからこそ、「教える・教わる」という関係ではなく、子どもたちと一緒に成長・変わることができる、この仕事が"スキ"と想っています。
Y.M. さん  長崎北病院勤務
私の勤める病院では、主に脳卒中の後遺症や神経難病を有する方へのリハビリテーションを提供しています。私たち作業療法士は対象者の生活に目を向け、食事や着替え等の身の回り動作から家事やパソコン操作などの職業関連活動、更には趣味活動にまで幅広く介入し、退院後の生活にスムーズに移行できるよう援助しています。そのため、病棟での練習時間を設けたり、時には家屋改修に立ち会ったり、自宅での動作練習をしたりと院外での活動も多く、より実際場面に近い環境で関わるよう工夫しています。リハビリ室には和室、調理室、浴室、木工室も完備されており、対象者に合った環境や動作方法を一緒に考えていきます。また、カンファレンス等での他職種との情報共有も大切にしています。臨床では疑問だらけの毎日ですが、院内外での勉強会や学会に参加する機会もあり、自分の興味と意志次第で新たな発見が得られるこの仕事を楽しんで続けていきたいと思っています。